エアコンはなぜ冷えるのか?|打ち水の原理

こーんにーちはー


堺 エアコン太郎です。


暑い日が続きます。

でも、エアコンがあれば快適ですね。

ところで、エアコンはなぜ冷えるのか知っていますか?


それは、打ち水の原理です。

つまり、「気化熱」です!


気化熱とは、液体が蒸発する時に周囲の熱を奪う現象です。

アルコールで拭くとスースーするのも、蒸発した時に皮膚の熱を奪ったからで、人が汗をかくのも、気化熱を使って体温を下げる為です。



液体と気体の性質

1,液体から気体に変化することを 蒸発といい、 周囲から熱を奪います。

 逆に気体から液体に変化することを凝縮といい、周囲に熱を放出します。

 エアコンではこの蒸発と凝縮を利用して、冷房と暖房を行っています。

2,気体から直接固体に変化すること、固体から直接気体に変化することを 昇華といいます。

3,固体から液体に変化することを 融解、逆に液体から固体に変化することを 凝固といいます。


このようにエアコンは液体と気体の性質を利用してお部屋の温度調節を行っています。この性質を利用する際に欠かせないのが「冷媒ガス」です。


一般的に冷媒ガスと呼ばれていますが、「ガス」と言っても常に気体というわけではありません。エアコンの冷媒配管を循環する過程で液体や気体に変化し、その際に冷媒ガスは高温や低温(※冷凍サイクル)になるため、この熱を利用して温度調節を行っています。


※冷凍サイクル

エアコンの冷暖房を実現している仕組みそのものです。

気化熱の原理を実現させる為に、エアコンはフロンを使っています。

液体を蒸発させなければいけないので、液状のフロンを用意しないといけません。しかし、エアコン内に液状のフロンが無限に有る訳では無い。

そこで、蒸発させてガス状態となってしまったフロンを液状態に戻す。

そしてまた、蒸発させて冷やす。

この繰り返しをすれば、液状のフロンを用意し続ける事が出来ます。


冷房の時

冷房運転の場合、室外機の減圧器で低温の液体になった冷媒ガスは、室内機に運ばれて熱交換器を冷やします。この時、室内機ではファンで吸い込まれたお部屋の空気が、冷やされた熱交換器によって熱を奪われ、冷たくなった空気はファンで再びお部屋に放出されるため、室内機から冷たい風が出ていると感じるのです。

部屋の熱を吸収した気体の冷媒ガスは室外機に戻って圧縮器で高温の気体となります。その後、室外機の熱交換器を通過する際、ファンによって冷却されるため室外機の正面から暖かい空気が放出されます。夏場、室外機から暖かい風が出ているのは、冷媒ガスの熱が放出されているからなのです。



暖房の時

暖房運転の時は冷房運転の逆で、室外機から外の空気の熱を吸収し、圧縮器で高温の気体となった冷媒ガスが室内機に運ばれ、冷媒ガスの熱によって熱交換器が温められます。温められた熱交換器はファンによってお部屋に熱を放出します。これにより、室内機から暖かい風が出ているのです。また、お部屋の空気の熱は冷媒ガスによって室外機に送られ外へ放出されます。この熱の移動によって部屋の温度調節を行っているのです。


冷媒ガスが重要

冷媒ガスが空気中の熱を吸収したり放出することでお部屋の温度を上げたり下げたりしているため、冷媒ガスがなければエアコンは能力を発揮できません。

万が一冷媒ガスが漏れてしまい、十分な量が冷媒配管の中に入っていない場合は、熱の移動能力が低下し温度調節ができなくなってしまいます。お部屋が冷えない、もしくは暖かくならない場合は冷媒ガスが漏れている可能性があります。


まとめ

部屋の中の熱を外に追い出すことで涼しくしています。

エアコンは、室内機と室外機の2つで1セット。

この2つをつなぐパイプをかけめぐっている冷媒ガスが、熱の「多いところから少ないところに移動する」性質を利用して、室内機の熱交換器で部屋の中の熱を運び、室外機の熱交換器で熱を出す。 これをくりかえして、部屋を涼しくしています。